美術館と「鏑木清方展」
アラフォー派遣社員のわたしですが、今になって、学生のような気持ちで美術への関心や興味を育てたくなり、時々美術館へ行くようになりました。
美術館は一人で行くのが好きです。1つの作品に対する滞在時間が長いし、解説を読むのも遅いし、気になった絵はしつこくしつこく何度も見たいから。
先日、京都国立近代美術館でやっている「没後50年 鏑木清方展」に行ってきました。日本画、美人画、というものに詳しくはないのですが、ずーっとその前で眺めていたくなるような美しさに見惚れてしまいました。美しい線と色彩、表情、和装の美しさに、目が喜びます。
明治・大正の東京、大衆・庶民の目線、画家自身が持つ文学・芝居・歌舞伎への関心。絵の背景には色んな要因があって、特に歌舞伎に関しては、知っているともっと楽しめたのだろうなあと思う作品もしばしば。知識を深めたい欲求がムクムクと湧いてきました。
作品を見ている途中ふと横を見ると、パンフレットの余白にボールペンでものすごいスピードで静かに模写している若い女性が。美大生さんかな。良い時間だな、と思いました。
本物に触れると、目と肌がそれを記憶し、少しずつ自分の栄養になっていく。これからも美術館通いを自分のペースで楽しんでいこう。